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【音声付き!】機材師レビュー

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機材師である足立タイセイが送る、アナログ機材を中心としたレビューを音声付きでお届け!
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真空管xトランスxDSPが生み出す「どこまでも伸びる」リバーブ 機材師レビュー Vol.05:Tegeler Audio /Raumzeitmaschine【音声付き】

1、実機のリバーブってアリ? DTMが当たり前になった現代の音楽制作では、リバーブってプラグインで使うものじゃないの?って思う方も多いと思います。 プラグインがなかった時代はどうやって、空間系を演出していたかというと実機のプロセッサーたちがその役割を担っていました。 代表的な実機といえばLexicon 480L/224やAMS RMX16などですね。そのどれもが数十年前のレコーディングスタジオでは大定番でした。現在となってはオリジナルの個体は数少なくなっていますが、い

「1chで最強のNeve系マイクプリ+EQ。」機材師レビュー Vol.04:Aurora Audio/GTQ1【音声付き】

1、Neve系マイクプリの有用性伝説のNeve1073のマイクプリはデジタル現在の今日においても絶大な人気と憧れの機種です。 「マイクプリアンプ」に興味を持った人なら一度は名前に聞いた事があると思います。 現在も様々なメーカーから多種多様ないわゆるNeve系と言われるプリアンプが販売されています。 数多くのプラグインでエミュレーションされていることからも、宅録勢やDTMerにとってもお馴染みですよね。 なぜここまでNeveは人気なのか? 一言で表すのは非常に難しいの

「ゲーミングEQ!?」機材師レビュー Vol.03:Cranborne Audio/Carnaby HE2【音声付き】

Cranborne Audioは比較的手の届きやすい価格帯で、エンジニアリングを知り尽くした玄人志向な製品を多くリリースしているUK発のブランドです。 代表機種のCamden500という500シリーズマイクプリは原音忠実系のマイクプリとして世界的にベストセラーとなっています。 そんなCranborne Audioから、「Carnaby HE2」というギラギラに輝くEQをリリースしてきました。 喩えるなら「ゲーミングEQ」とでも表現したほうが、伝わりやすいと思います。 「

「U87系マイク」の新星現る!機材師レビュー Vol.02:Acoustic Empire/G87【音声付き】

1、なぜ世の中の音楽家は「87」を選ぶのか今やレコーディング用のマイクの王様として広く知られるようになった、Neumann/U87Ai。 原型となったU87は1960年台から、現行の型番になったU87Aiの登場からも約35年が経っているにも関わらず、現在も世界中のレコーディングスタジオや放送局などプロフェッショナルな現場でスタンダードとなっています。 DTMやレコーディングに興味がある方は一度はネット上で目にしたことがあるのではないでしょうか。 私が拠点としているBase

【音声付き】機材師レビュー Vol.01:Rupert Neve Designs Master Bus Transformer

1、某機材への対抗か!?MBTが世の中に発表された時、まず私が思ったことが「Rupert Neve Designs(以後RND)が作ったFusionだな。」ということです。 近年のミックス・マスタリング用アウトボード(主にレコーディングで使用しないもの)の中で空前の大ヒットとなったSSLのFusionを意識していないはずがないと思っています。 プラグイン全盛の現在、ミックスやマスタリング領域でアウトボードを多用するという状況は一時期に比べて少なくなってきていると感じてい